ラベル 言葉 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル 言葉 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2017年11月1日水曜日

記事の分類について(大雑把)


掲載した記事が増えてきたので、内容別に分けてみました。



大学生からの言語学に関するQ&A

講義に出席している学生からの質問に答えたものです。


言葉の質問箱

ネット上で受けた、言葉に関する質問と、その回答集です。


自閉症と言語について

自閉症者が取得する言語について書いた記事です。


バイリンガルについて

質問者が多かったので、まとめました。


方言について

こちらも質問者が多かったので、まとめました。


日常

筆者の日常に関する記事です。日記のようなもの。




2016年8月15日月曜日

腐儒の言語学(105)  社会的方言(位相)とは









Q.どうして同じ日本語なのに、地域によって異なることばができたのですか? 




A.コトバは、伝達の道具として、ある社会の中で一定である必要があります。


しかし、別の社会と同じである必要はありません。ある社会と、ある社会が、交流が密で互いに一体感があれば、同じコトバをつかうでしょう。


しかし、隔絶していれば、言語の変化の方向性を同一にする力ははたらきません。


その結果、コトバに違いが生じます。

コトバを運ぶのはヒトですから、近い距離では交流が容易で、遠い距離では交流は行われません。近所のコトバは似ていますが、遠くのコトバは異なる度合が大きくなります。 

 同じことは、同じ地域の中で、社会が階級などによって、交流が隔絶しても生じます。

これは社会的方言(位相)と呼びます。 






方言ついての投稿

腐儒の言語学(109) …もしもメディアや政治の中心が東京でなく大阪にあったら

腐儒の言語学(108)  …古文には方言はなかったのか?

腐儒の言語学(107)  …アメリカの方言

腐儒の言語学(106)  …身分、階級、職種などの社会属性に由来する方言

腐儒の言語学(105)  社会的方言(位相)とは

腐儒の言語学(98) 長期間日本語を話さなかった人はどうなるか




にほんブログ村 外国語ブログ 日本語(外国語)へ
にほんブログ村

2016年8月9日火曜日

腐儒の言語学(94) お年寄りと、外来音





Q.お年よりは、「ティ」や「ディ」など(小さいアイウエオがつく)の発音ができないと聞きましたが、私達もいずれそうなるのか? 



A.言語習得の臨界の話をしたが、コドモのころに習得したコトバ(音)を、ヒトは死ぬまで使うのです。

年寄りの発音は加齢現象ではなく、彼らがコドモのときには、それらの「外来音」がなかったということです。 




2016年8月5日金曜日

腐儒の言語学(85)




話す速度

Q.話す速度は変えられるか? 臨界期をすぎると、意識しないと無理か? 


A.「話す速度」は、「情報を文にまとめる」速度と、「それを音声に実現する」速度に分けられます。

前者はいわば「考える速さ」で、後者は「音をつくる運動神経の速さ」です。後者は身体運動「走る速さ」と似たようなものですから、人によって違いますが、鍛えれば少し速く、なまけると少し遅くなるものです。

足の速さと同じく、身体運動の機能が完成する時期(10代後半)に大体きまるでしょう。 

 「考える速さ」は、

①情報の量
②処理に関与するモジュールの数
③伝達する回線の速度

によります。

①では、考えずにしゃべると速く、考えながらしゃべると遅く、なります(大学の先生の講義は、話す内容について、ほとんど考えないので速い)。

②はものごとを多面的に処理すると遅く、単純に処理すると早くなります。

③は考える訓練がなされていると(伝達回路が強化されるので)速く、頭をつかわないと遅くなります。こちらは、少し後になりますが、20代なかばまでに、大体決まるでしょう。 


腐儒の言語学(83)






Q.「コトバが時の流れでかわる」のは「その音の表す意味」という約束事がかわるということか?

 発音の変化や、新しいことばができるほかに、どんな変化がおこるのか? 



A.コトバは、形式面で「音声」「音韻」の二部門、意味面で「語彙」「文法」の二部門から、構成されます。

いずれも独立したシステムですが、互いに連動しています。

言語をとりまく環境(社会・自然・情報量)がかわれば、語彙の量が変異し、それを制御する文法規則が変異します。

また、語彙量の変異は、形式面での変更を要求しますので、「音」の部門も変異します。

だから、答は以上の四部門のいろんなところが変りうる、となります。

例えば、古典文法は千年前の日本語文法ですが、あれが変りに変って、今日の日本語文法になっています。

興味があれば、日本語史・国語史の本を御覧下さい。 





2016年8月4日木曜日

腐儒の言語学(80)



Q.言葉の始まりにまつわる話はどんなものですか? 



A.人間の起源を語る本にはあると思います(聖書など)。

ただし、ヒトは自分が特定のコトバを話していることに、異言語と接触するまで、自覚しませんので、多民族地域のもの。また、ヒトの原初形態の記述が、必要なのは、ヒトの生き方を定義するためなので、宗教的な内容の話。 



腐儒の言語学(77)

魚机





Q.「言語の恣意性」が興味深い。

しかし、大人になってから、今日から「tsukue=魚」と決まったら、頭の中でパニックをおこすのではないか? 


A.別に。

まあ、アタマの切り替えのよい人と、わるい人は、いつでもいますから。

あまりよい例ではありませんが、以前、特殊浴場の名称が全国的に変更された時には、何のトラブルもパニックもありませんでした。

むしろ、「パニックをおこすのではないか?」と思えるアタマの方が興味深い。 




2016年8月1日月曜日

腐儒の言語学(4)



Q.動物は人間のコトバを理解することはできるのですか?





A.人間と社会生活を行っている動物は、その動物にとって関心と必要性のあるコトバだけを理解します。 

腐儒の言語学 (3) イヌと言語学

犬の言語理解






Q.イヌが人間の命令に従うのは、人間の言葉を理解しているからなのですか?  (大学生の質問)



A.人間が出す「行為要求」については、そうです。


それ以外は理解しないし、必要ありません。 









2016年7月31日日曜日

腐儒の言語学(1) チンパンジーの言語習得の可能性




チンパンジーはしゃべれるようになるか










Q.チンパンジーは、いつか、言葉を話すようにならないのですか?

(大学1年生の質問)





A. チンパンジー単語や文法を習得した事例は、すでに報告されていますが、発声器官の構造上、ヒトのように音を出すことができません。



人が世話して、マシンヴォイスを使用させれば、ある程度までは何とかなるかもしれませんが、人と全く同じようにはならないと思われます。


基本的には、あのライフスタイルを改めない限り、しゃべる必要性が特にない、ということもあります。もしも話すようになるとすれば、人とチンパンジーを分けたような状況が、もう一度チンパンジーに起こる必要があるでしょう。 



(クレイ先生の回答)