2016年8月15日月曜日

腐儒の言語学(105)  社会的方言(位相)とは









Q.どうして同じ日本語なのに、地域によって異なることばができたのですか? 




A.コトバは、伝達の道具として、ある社会の中で一定である必要があります。


しかし、別の社会と同じである必要はありません。ある社会と、ある社会が、交流が密で互いに一体感があれば、同じコトバをつかうでしょう。


しかし、隔絶していれば、言語の変化の方向性を同一にする力ははたらきません。


その結果、コトバに違いが生じます。

コトバを運ぶのはヒトですから、近い距離では交流が容易で、遠い距離では交流は行われません。近所のコトバは似ていますが、遠くのコトバは異なる度合が大きくなります。 

 同じことは、同じ地域の中で、社会が階級などによって、交流が隔絶しても生じます。

これは社会的方言(位相)と呼びます。 






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