2017年10月15日日曜日

腐儒の言語学 (133) それは君の思い込みです





Q.日本語で「ア」と言えば「あ」と読むのに、英語で「a」と書いてもいろいろな発音があるのはおもしろい。発音記号が、日本語にはないからだとも思うが。 



A.日本語で「ア」と書いても、実際の発音は多様です。一つではありません。君がそう思いこんでいるだけ。その「思いこみ」を「音韻上の音」と呼んでいるわけです。 

 また、英語の文字の読みが多様であるのは、前回説明した通り、本来合わない文字を使っているから。決して、好ましい状況ではありません。 

 なお、発音記号というのは、正しくは「国際音声記号(International Phonetic Alphabet)」と言い、世界中の言語の音(子音・母音)を記述できる、記述用の記号体系です。世界中のどこにもこんな文字をつかっている言語はありません。 

 また、言語学者ならば、世界中のどこでもこれをつかって、音声の説明ができます。 



2005年07月15日



「世界音声記号辞典」  ジェフリー・K. プラム、他 著(三省堂)は、Amazon Kindle版が出ています。


0 件のコメント:

コメントを投稿